今回ご紹介する施工実例は、スバルが誇るAWDスポーツセダン、WRX S4 STIです。
群馬県館林市にある当店へご相談いただいた際、オーナー様とのヒアリングで、施工プランを決定づける極めて重要なキーワードが出てきました。
それは、「仕事の出張で、冬場は雪国へ行く機会が非常に多い」という点です。

単に愛車を美しくしたいという美的欲求以上に、「過酷な環境から愛車をどう守り抜くか」という切実な課題がそこにはありました。
雪国への走行において、車にとって最大の天敵となるのが「融雪剤(塩化カルシウム)」です。
路面の凍結を防ぐために散布されるこの白い粒は、雪や氷を溶かす一方で、強力な塩分を含んでおり、車の金属パーツを急速に腐食させます。
「塩害」と呼ばれるこのダメージは、ボディの下回りや足回りから静かに、しかし確実に進行し、気づいた時にはマフラーやアーム類が赤錆だらけになっていることも珍しくありません。

そこで今回、お客様には当店が提供する最上位プランである「BLACKコース」を強く推奨させていただきました。
これは単にボディを輝かせるだけでなく、融雪剤という強力な酸・アルカリ汚れから、ボディと足回りを物理的にガードするための「鎧」となるトータルパッケージだからです。
 本記事では、プロが恐れる「ソリッドホワイトの難易度」という技術的な側面と、過酷な雪国走行を見据えた「実用的な保護性能」の両面から、当店の施工へのこだわりを余すことなくお伝えします。

プロの常識。「黒」は正直だが、「白」は嘘をつく

まず、施工の土台となる「研磨(磨き)」の工程について、詳しくお話しします。
 今回のボディカラーは、混じり気のない純白、ソリッドホワイトです。
一般的にカーコーティングの世界やオーナー様の間では、「白い車は傷が目立たないから手入れが楽だ」「黒い車は傷が目立つから大変だ」と言われがちです。
確かに日常の維持管理という視点ではその通りかもしれません。
しかし、私たち「磨く側のプロ」の視点は真逆です。

「黒は正直、白は嘘をつく」。
これが私の持論であり、長年の経験から得た教訓です。
 黒い車(ソリッドブラックなど)は、少しの洗車傷でも白く浮き出て見えるため、一般の方には維持が大変な色です。
しかし、施工者側からすれば、ライトを当てればどこにどんな傷があるか一目瞭然です。
傷が見えるということは、そこを磨けば直るということであり、技術さえあれば誤魔化しがききません。
つまり、黒はやるべきことが明確な「正直な色」なのです。

対して、今回のソリッドホワイトはどうでしょうか。
白という色は光を拡散反射する性質を持っています。
強い照明を当てても、薄い洗車傷や微細なスクラッチがその白さの中に埋もれてしまい、非常に視認しにくいのです。
ここにプロが感じる最大の怖さがあります。
 「傷が見えない」ことは「傷がない」ことと同義ではありません。
見えていないだけで、そこには確実に傷が存在します。
経験の浅い施工者や、照明設備の整っていない環境では、この「見えない傷」を見落としたまま、「白くて綺麗になったからOK」と判断してしまいがちです。

暗室×リフト。当店だからこそできる「視認環境」

では、どうすればソリッドホワイトの「見えない傷」を見つけることができるのか。
答えは、人間の目だけに頼るのではなく、「傷を見るための完璧な環境」を用意することです。
当店には、そのための設備が整っています。

まず、施工ブースを完全な「暗室状態」にします。
 外からの太陽光や街灯などの余計な光(環境光)を完全にシャットアウトします。
真っ暗な空間の中で、傷を浮き上がらせるための特殊なLED照明だけを照射する。
こうすることで、光の拡散が抑えられ、白の中に隠れていた微細なスクラッチ傷が、驚くほど鮮明に浮かび上がります。

さらに、当店では「リフト」を使用します。
 通常、車の磨き作業と言えば、人間が中腰になったり、しゃがみ込んだりして、無理な姿勢で側面を磨く姿を想像されるかもしれません。
しかし、それでは視線の角度が一定にならず、必ず死角が生まれます。
 当店ではリフトを使って車体を持ち上げ、サイドステップやバンパー下部などの低い位置を、作業者の「目線の高さ」まで持ってきます。

この「暗室」と「リフト」の組み合わせこそが、当店のクオリティの根源です。
 車体を上下させ、照明の当たる角度を変え、作業者が多角的にボディを視認する。
上から見下ろすだけでは見えなかった傷も、リフトで上げて下から煽るように光を当てればハッキリと見えることがあります。
 ソリッドホワイトが難しいのは事実ですが、この設備環境さえあれば、傷を見落とすリスクを極限までゼロに近づけることができるのです。
「白だから仕方ない」という妥協は、当店には存在しません。

塗装を守る「通常研磨」という選択

徹底的な視認環境で見つけ出した傷を、次はどう処理するか。
ここで重要になるのが「研磨レベル」の選択です。
雪国走行が多い車の場合、ボディに付着するのは泥混じりの雪や、硬い氷の粒です。
これらを落とす際の洗車や雪下ろしで、どうしても細かいスクラッチ傷が入るリスクが高まります。

今回の研磨では、あえて「肌調整(鏡面研磨)」を行わない「通常研磨」を選択しました。
 肌調整とは、塗装表面のゆず肌(凹凸)を削って平滑にし、鏡のような光沢を出す技術ですが、これは同時に塗装の膜厚(体力)を大きく削る行為でもあります。
今回のお客様のように、飛び石や氷の塊が当たるリスクのある雪道を頻繁に走る場合、塗装の厚みは「愛車を守る最後の砦」です。
将来的なメンテナンスの余力を残すため、そしてメーカー純正の塗装強度を温存するために、過度な切削は避けました。
塗装の厚みを守りながら、暗室で見つけ出した傷だけを的確に除去し、最大限の艶を引き出す。
これが、長く乗ることを前提とした「守りの研磨」です。

雪国仕様の最強防具。BLACKコースの全貌

こうして職人の目と手、そして専用設備によって整えられたボディに施工するのが、雪国対策の要となる「BLACKコース」です。
 館林市周辺も冬場の空っ風による砂埃が多い地域ですが、今回はそれに加えて「塩害」への対策が必須です。
BLACKコースがなぜ今回のオーナー様に最適なのか、その理由は「足回りの徹底保護」にあります。

融雪剤を含んだ雪解け水は、走行中にタイヤが巻き上げ、ホイールやキャリパー、ホイールハウス内に容赦なく叩きつけられます。
そのまま放置すれば、アルミホイールは腐食して塗装が浮き、キャリパーは錆びつき、美観を損なうだけでなく機能面にも悪影響を及ぼします。
BLACKコースは、それら全てをカバーする包括的なサービスです。

BLACKコースに含まれる「ホイールコーティング」では、原則としてホイールを車体から取り外して施工します。
ここが通常のコーティングとは大きく異なる点です。
表面だけを綺麗にしても、雪国対策としては不十分です。
融雪剤を含んだ泥水は、ホイールの裏側(インナーリム)に溜まり、そこから腐食が始まります。
普段の洗車では手が届かない場所だからこそ、脱着して裏側の隅々まで洗浄し、高耐久のコーティング剤を塗り込む必要があります。
これにより、塩カリを含んだ汚れが固着しづらくなり、高圧洗浄機で水をかけるだけでサッと汚れが落ちるようになります。
この「汚れ落ちの良さ」こそが、錆を防ぐ一番の特効薬です。

ただし、プロとして安全管理も徹底しています。セキュリティナットの状況や、経年劣化によるボルトの固着、あるいは特殊なセンサー類の干渉などで「外すことが車両へのリスクになる」と判断した場合は、無理な脱着は行いません。
その場合は装着状態で可能な限り奥まで施工するなど、状況に合わせて柔軟に対応しています。

雪国対策はボディだけではありません。
「ウインドウ撥水全面施工」も、冬のドライブでは真価を発揮します。
 強力な撥水被膜は、雨だけでなく雪の付着も劇的に軽減します。
ガラスに氷が張り付いた際も、スクレイパーでガリガリと削ってガラスを傷つける必要がなく、デフロスターとワイパーを作動させるだけで容易に除去できるようになります。
クリアな視界確保は安全運転に直結するだけでなく、氷点下の朝、出発前のストレスを大幅に減らしてくれます。

そして「樹脂コーティング」。
 最近の車両は、空力パーツなどに未塗装の樹脂素材が多く使われています。
雪道の泥汚れや融雪剤は、これらの樹脂パーツに入り込み、白っぽく劣化させる原因になります。
事前にコーティングを浸透させておくことで、汚れが染み込むのを防ぎ、黒々とした状態をキープできます。
黒いパーツが引き締まっていると、ボディの白さがより際立ち、車全体のコントラストが美しく保たれます。

館林から雪国へ。確かな技術で送り出す一台

すべての作業を終えたWRX S4 STI。
ブースの照明を全灯させ確認すると、ソリッドホワイト特有の膨張色でありながら、キリッと引き締まった密度のある白に仕上がりました。
暗室とリフトを駆使し、多角的な視点で磨き上げられた塗装面からは、内側から発光するような深い艶が生まれています。

しかし、この車の本当の価値が試されるのは、ここから先のフィールドです。
出張先の雪道で、融雪剤混じりの泥水を浴びても、BLACKコースの強靭な被膜が塗装と足回りをガッチリとガードしてくれます。
帰宅後、洗車場へ行き、水をかけた瞬間に汚れがサラサラと流れ落ちる快感。
その時に初めて、オーナー様は「このコースを選んでよかった」「この店に頼んでよかった」と実感していただけることでしょう。

「館林 カーコーティング」と検索し、数あるお店の中から当店を選んでいただいたご縁に感謝いたします。
また、当店の設備環境と、職人のこだわりに共感し、大切な愛車を託してくださったこと、重ねて御礼申し上げます。

雪国への出張は、車にとって過酷な旅ですが、しっかりとした準備さえしていれば恐れることはありません。
 春になり、雪が解けた頃に、またメンテナンスで元気な姿を見せていただけるのを楽しみにしています。
その時、足回りがまだピカピカに輝いていることが、私たちの施工品質の証明になると確信しています。

館林市周辺にお住まいで、愛車の輝きを維持したい方。
特に「他店で磨いてもらったけれど満足できなかった」という方は、ぜひ一度当店の環境をご覧ください。
暗室でリフトアップされた愛車を見た時、今まで見えていなかった「本当の状態」を知ることができるはずです。
そして、それを完璧に仕上げる技術がここにはあります。 皆様のご来店を心よりお待ちしております。

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